遺伝子多型検査でVRCZの副作用を軽減―薬理遺伝学的解析に基づく個別化投与設計に関する論文がpublishされました
ボリコナゾール は、アスペルギルス症などの重篤な真菌感染症に広く用いられる抗真菌薬ですが、血中濃度の個人差が大きく、副作用として肝障害や視覚障害が問題となります。
京都大学医学部附属病院薬剤部とわれわれ感染制御部の研究チームは、ボリコナゾールの代謝に関与する酵素「CYP2C19」の遺伝子多型 に基づき初期投与量を調整することで、副作用の発現を大幅に減らせることを明らかにしました。
本研究は、薬理遺伝学(Pharmacogenomics: PGx)検査 を抗真菌治療に応用した日本初の臨床研究であり、米国臨床薬理学会の公式誌 Clinical and Translational Science(2025年8月オンライン掲載)および同学会公式ブログ「Translational Bytes」でも紹介されました(2025年10月28日)。
本成果は、真菌感染症治療における精密医療(Precision Medicine)の推進に大きく寄与することが期待されます。
<論文タイトル>
CYP2C19-Guided Voriconazole Therapy: A Precision Medicine Approach to Mitigate Adverse Effects in Japanese Patients
掲 載 誌:Clinical and Translational Science
https://ascpt.onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/cts.70317
Transrational Bytes Oct 28 2025
